「Wi-Fiを解約しようとしたら、解約金が3万円以上かかると言われた」「更新月以外の解約で高額な違約金を請求された」——こんな経験やお悩みを抱えていませんか?
Wi-Fiサービスの解約金が高額になる理由は、単純な「違約金」だけではありません。端末の残債、工事費の残債、オプション解約料など、複数の費用が合算されることで予想以上の金額になるケースが多いのです。
この記事では、Wi-Fiの解約金が高くなる仕組みを分かりやすく解説し、サービス別の解約金相場、そして解約金の負担を減らす5つの具体的な方法を紹介します。これから解約を考えている方も、今後の契約で損をしたくない方も、ぜひ参考にしてください。
Wi-Fiの解約金が高くなる3つの理由
Wi-Fiサービスの解約時に請求される金額は、実は複数の項目で構成されています。「解約金」と一括りにされがちですが、その内訳を理解することが重要です。
理由1:契約期間内の解約による「違約金」
多くのWi-Fiサービスには、2年や3年といった契約期間(最低利用期間)が設定されています。この期間内に解約すると、契約違反のペナルティとして「違約金」が発生します。
違約金の金額はサービスによって異なりますが、かつては1万円〜2万円程度が一般的でした。ただし、2022年7月の電気通信事業法改正により、違約金の上限は「月額料金1ヶ月分相当」に制限されるようになりました。
理由2:端末代金の「残債」
ポケットWi-FiやホームルーターなどでWi-Fi端末を「実質無料」で入手した場合、解約時に端末代金の残債が一括請求されることがあります。
「実質無料」の仕組みは、端末代金を分割払いにしつつ、毎月同額の割引を適用することで相殺するものです。たとえば、端末代金36,000円を36回払い(月1,000円)にし、毎月1,000円を割り引くことで、3年間使い続ければ実質0円になります。
しかし、3年経たずに解約すると、残りの分割払い分が一括請求されます。たとえば1年で解約した場合、残り24ヶ月分の24,000円が請求されるのです。
端末代金36,000円を36回分割にして毎月1,000円の割引が適用される場合、12ヶ月目で解約すると残り24回分(24,000円)が一括請求されます。これが「実質無料」と言われていたのに高額な解約金が発生するカラクリです。
理由3:工事費の「残債」
光回線の場合、開通工事費も「実質無料」となっているケースが多くあります。端末代金と同様に、工事費を分割払いにして毎月の割引で相殺する仕組みです。
工事費は2万円〜4万円程度が一般的で、これを24回や36回、場合によっては60回の分割払いにしているサービスもあります。分割払いの途中で解約すると、残りの工事費が一括請求されます。
たとえば、工事費44,000円を36回分割(月約1,222円)で支払い中に18ヶ月目で解約すると、残り18ヶ月分の約22,000円が請求されます。
解約時に請求される費用の内訳

解約時に請求される可能性がある費用を一覧にまとめました。「解約金=違約金」ではなく、複数の費用が合算される点がポイントです。
解約時に請求される可能性のある費用を整理しておきましょう。サービスや契約内容によって異なりますが、主に以下の項目があります。
| 費用項目 | 内容 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 違約金(契約解除料) | 契約期間内の解約に対するペナルティ | 0円〜約1万円(2022年7月以降の契約は月額1ヶ月分以下) |
| 端末残債 | 分割払い中の端末代金の残り | 0円〜約4万円(残り期間による) |
| 工事費残債 | 分割払い中の工事費の残り | 0円〜約4万円(残り期間による) |
| オプション解約料 | 一部オプションの解約時費用 | 0円〜数千円 |
| 撤去工事費 | 回線設備の撤去が必要な場合 | 0円〜約3万円 |
| 端末返却送料 | レンタル端末の返却時の送料 | 0円〜約1,000円 |
※ 金額はサービス・契約時期によって異なります。撤去工事費はauひかりホームタイプの場合最大31,680円(税込)です。2026年2月時点の情報です。
これらの費用が合算されることで、解約金が3万円〜5万円以上になるケースも珍しくありません。解約前に必ず内訳を確認しましょう。
なお、解約のタイミングが月途中の場合、日割り計算になるかどうかもサービスによって異なります。詳しくは「Wi-Fiを月途中で解約した場合の料金の仕組み」をご確認ください。
サービス別:解約金の相場
Wi-Fiサービスの種類によって、解約金の傾向は異なります。代表的なサービス種別ごとの相場を見ていきましょう。
ポケットWi-Fi(モバイルルーター)の場合
ポケットWi-Fiは、端末代金の残債が解約金を高額にする主な要因です。多くのサービスでは端末を3年(36回)分割で購入する形式を採用しており、途中解約で数万円の残債が発生することがあります。
違約金自体は2022年7月以降の契約であれば月額料金1ヶ月分(3,000円〜5,000円程度)に抑えられていますが、端末残債と合わせると2万円〜3万円以上になることも珍しくありません。
ホームルーターの場合
ホームルーター(据え置き型Wi-Fi)も、ポケットWi-Fiと同様に端末残債が解約金を高くする要因です。端末価格は2万円〜7万円程度と幅があり、残債額も契約しているサービスや解約時期によって大きく変わります。
一部のサービスでは端末をレンタル方式で提供しており、この場合は端末残債が発生しない代わりに、端末を返却する必要があります。
光回線の場合
光回線は、端末残債に加えて工事費残債が発生する可能性があります。工事費は2万円〜4万円程度で、これを2年〜5年の分割払いにしているケースが多いです。
また、一部の光回線サービスでは、解約時に回線設備の撤去工事が必要となり、撤去工事費(1万円〜約3万円)が追加で発生することもあります。
光回線の解約金が最も高額になりやすいのは、契約から1年程度で解約するケースです。この場合、違約金+端末残債+工事費残債の合計で5万円以上になることもあります。
2022年7月の法改正で何が変わった?
2022年7月1日施行の改正電気通信事業法では、消費者保護の観点から通信サービスの解約ルールが見直されました。違約金の上限設定が最大のポイントですが、端末残債・工事費残債は対象外である点に注意が必要です。
2022年7月1日に施行された改正電気通信事業法により、Wi-Fiサービスを含む通信サービスの解約ルールが大きく変わりました。この法改正の内容を理解しておくことで、自分の契約がどのルールに該当するか判断できます。
違約金の上限が設定された
法改正の最大のポイントは、違約金(契約解除料)の上限が「月額料金1ヶ月分相当」に制限されたことです。これにより、かつては1万円〜2万円だった違約金が、3,000円〜5,000円程度に抑えられるようになりました。
ただし、この新ルールが適用されるのは2022年7月1日以降に新規契約・更新したサービスのみです。それ以前の契約は旧ルールが適用され、高額な違約金が発生する可能性があります。
端末残債・工事費残債は変わらない
注意すべきは、法改正で制限されたのは「違約金」のみであり、端末残債や工事費残債は対象外という点です。これらは解約時点での未払い分を支払うものであり、ペナルティではないため規制の対象になっていません。
そのため、2022年7月以降の契約でも、端末や工事費の「実質無料」キャンペーンを利用していれば、解約時に高額な残債が請求される可能性は変わらずあります。
解約金を0円または減らす5つの方法
高額な解約金を避けるため、または負担を減らすための具体的な方法を5つ紹介します。自分の状況に合った方法を検討してみてください。
方法1:更新月(契約満了月)に解約する
最もシンプルな方法は、契約期間が満了するタイミング(更新月)に解約することです。更新月であれば違約金は発生しません。
更新月は、契約から2年後または3年後の特定の月(多くの場合、契約月を1ヶ月目として24ヶ月目〜26ヶ月目など)に設定されています。自分の更新月がいつなのかは、マイページや契約書類、サポート窓口で確認できます。
ただし、更新月に解約しても、端末残債や工事費残債が残っていれば、それらは請求されます。違約金が0円になるだけで、解約時の支払いが完全に0円になるわけではない点に注意してください。
方法2:解約金負担キャンペーンのある乗り換え先を選ぶ
他社への乗り換えを検討しているなら、「他社の解約金を負担します」というキャンペーンを実施しているサービスを選ぶ方法があります。
多くの光回線サービスやホームルーターサービスでは、乗り換え促進のために、他社の解約金(違約金+端末残債+工事費残債を含む)を一定額まで還元するキャンペーンを実施しています。還元額は数万円〜最大10万円程度と、サービスによって異なります。
解約金負担キャンペーンの申請手順や失敗しやすいポイントについては「光回線の乗り換え費用を実質0円にする申請手順と失敗例」で詳しく解説しています。
- こんな方におすすめ
-
・他社の解約金(違約金+端末残債+工事費残債)が高額で乗り換えをためらっている方
・ソフトバンク・ワイモバイルのスマホを使っていてセット割を適用したい方 - 公式で確認すべきポイント
-
・自宅が提供エリア内かどうか
・あんしん乗り換えキャンペーンの還元上限額と申請期限
・現在のサービスの解約証明書の取得方法
上記以外にも、auひかり(最大30,000円+上乗せ20,000円)やドコモ光(最大100,000pt)など、解約金負担キャンペーンを実施しているサービスは複数あります。自分のスマホキャリアとのセット割も含めて比較検討してみてください。
方法3:端末や回線をそのまま使える乗り換え先を選ぶ
光回線の場合、「光コラボ」と呼ばれるサービス間での乗り換え(事業者変更)であれば、工事不要で回線設備をそのまま引き継げます。この場合、工事費残債の問題を回避できる可能性があります。
たとえば、ドコモ光からソフトバンク光への乗り換えは、どちらもNTTの回線を使う「光コラボ」同士であるため、基本的に工事不要で切り替え可能です。
ただし、事業者変更でも解約に伴う違約金や端末残債は発生する場合があります。乗り換え前に、現在の契約の解約条件を確認しておきましょう。
事業者変更に必要な「承諾番号」の取得方法や有効期限については「事業者変更承諾番号の有効期限と再取得の注意点」で解説しています。
方法4:端末を売却して残債を相殺する
端末を購入している場合、解約後もその端末は自分の所有物です。不要であれば、フリマアプリやネットオークション、中古買取店などで売却し、その売却代金で残債を相殺する方法があります。
特に、発売から日が浅い端末や人気機種であれば、ある程度の金額で売却できる可能性があります。ただし、端末の状態や市場価格によっては、思ったほどの金額にならないこともあります。
方法5:契約期間の縛りがないプランに変更する
一部のサービスでは、契約途中でも「縛りなしプラン」や「契約期間なしプラン」へ変更できる場合があります。月額料金は若干高くなることが多いですが、違約金なしでいつでも解約できるようになります。
また、これから新規契約する場合は、最初から契約期間の縛りがないサービスを選ぶことで、将来の解約金リスクを回避できます。月額料金は高めになる傾向がありますが、短期間の利用や解約の可能性がある場合は検討の価値があります。
これからWi-Fiを新規契約する方は、解約金リスクも含めた「Wi-Fi契約前に知るべき全知識と失敗しない選び方」もあわせてご覧ください。
解約前にチェックすべき5つのポイント



解約手続きを進める前に、必ず以下の5つのポイントを確認しておきましょう。事前に把握しておくことで、想定外の出費を防げます。
解約を決める前に、以下のポイントを確認しておくことで、想定外の出費を防げます。
- 自分の契約が2022年7月以前か以降か(違約金の上限が異なる)
- 更新月(契約満了月)はいつか
- 端末代金の残債はいくらか
- 工事費の残債はいくらか
- オプションサービスの解約条件はどうなっているか
これらの情報は、契約時の書類、サービスのマイページ、またはサポート窓口への問い合わせで確認できます。解約金の内訳を事前に把握しておくことで、解約のタイミングや乗り換え先を適切に判断できます。
- 契約時期(2022年7月以前 or 以降)を確認したか
- 更新月をマイページまたはサポート窓口で確認したか
- 端末代金の残債額を確認したか
- 工事費の残債額を確認したか
- 乗り換え先の解約金負担キャンペーンを調べたか
最適な解約タイミングを見極めたい方は「WiFi乗り換えで損しないベストタイミングと手順」も参考になります。
解約金を請求されたときの対処法
予想以上の解約金を請求されても、まずは内訳の確認と契約書類との照合が重要です。不当な請求と感じたら、公的な相談窓口を活用しましょう。
予想以上に高額な解約金を請求された場合の対処法を紹介します。
内訳の説明を求める
まずは、請求された金額の内訳を確認しましょう。「違約金」「端末残債」「工事費残債」など、それぞれがいくらなのかを明確にしてもらうことが重要です。
内訳を確認することで、想定していた金額と異なる項目があれば指摘できますし、交渉の余地があるかどうかも判断しやすくなります。
契約書類と照らし合わせる
請求された金額が契約時の説明や書類と異なる場合は、契約書類を確認しましょう。契約書や重要事項説明書に記載された内容と請求内容が矛盾していれば、事業者に説明を求めることができます。
消費生活センターに相談する
事業者との交渉で解決しない場合や、不当な請求だと感じる場合は、消費生活センター(消費者ホットライン:188)に相談する方法があります。専門の相談員が対応し、必要に応じて事業者との間に入ってくれます。
また、総務省の電気通信消費者相談センター(電話:03-5253-5900)でも、通信サービスに関するトラブルの相談を受け付けています。
消費者ホットライン:188(いやや!)
→ 最寄りの消費生活センターにつながります
総務省 電気通信消費者相談センター:03-5253-5900
→ 受付時間:平日9:30〜12:00、13:00〜17:00
よくある質問(FAQ)
- Wi-Fiの解約金は払わないとどうなりますか?
-
解約金(違約金・端末残債など)を支払わずに放置すると、督促が届き、最終的には信用情報機関に延滞情報が登録される可能性があります。これにより、クレジットカードの作成やローンの審査に影響が出ることがあります。解約金の支払いに問題がある場合は、事業者に分割払いの相談をすることをおすすめします。
- 引っ越し先でサービスが使えない場合も解約金はかかりますか?
-
サービスによって対応が異なります。引っ越し先がサービスエリア外で利用継続ができない場合、違約金が免除されるケースもあります。ただし、端末残債や工事費残債は免除されないことが多いです。引っ越しが決まったら、早めにサポート窓口に相談し、解約条件を確認することをおすすめします。
- 「実質無料」の端末でも解約時にお金がかかるのはなぜですか?
-
「実質無料」は、端末代金を分割払いにして、毎月同額の割引を適用することで相殺する仕組みです。契約期間を満了すれば実質0円になりますが、途中解約すると割引が終了し、残りの分割払い分が一括で請求されます。「実質無料」は「タダでもらえる」という意味ではない点に注意が必要です。
- 解約金を分割払いにできますか?
-
事業者によっては、解約金の分割払いに応じてくれる場合があります。一括での支払いが難しい場合は、サポート窓口に相談してみてください。ただし、必ず応じてもらえるわけではなく、事業者の判断によります。
- クーリングオフでWi-Fiの契約を解除できますか?
-
通信サービスには「初期契約解除制度」があり、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、違約金なしで契約を解除できます。ただし、工事費や事務手数料など一部の費用は請求される場合があります。契約後に「やっぱりやめたい」と思ったら、早めに手続きすることが重要です。
- 解約金がかからないWi-Fiサービスはありますか?
-
契約期間の縛りがないプランを提供しているサービスであれば、違約金は発生しません。ポケットWi-Fiやホームルーターでは、縛りなしプランを提供しているサービスがいくつかあります。ただし、端末をレンタルではなく購入している場合は、解約時に残債が発生する可能性があります。
- 更新月を過ぎると自動更新されますか?
-
多くのサービスでは、更新月に解約しなければ契約が自動更新されます。自動更新後は、再び次の更新月まで契約期間の縛りが発生するため、その間に解約すると違約金がかかります。更新月が近づいたら通知が届くサービスもありますが、自分でも把握しておくことが大切です。
まとめ



Wi-Fiの解約金が高くなる理由と、負担を減らすための方法を解説しました。最後に、重要なポイントを整理します。
解約金が高額になる主な理由は、「違約金」「端末残債」「工事費残債」の3つ。特に「実質無料」キャンペーンを利用している場合、途中解約で残債が一括請求される。
2022年7月以降の契約は違約金の上限が月額1ヶ月分に制限されている。ただし、端末残債・工事費残債はこの制限の対象外。
解約金を減らす方法として、更新月での解約、解約金負担キャンペーンの活用、光コラボ間の乗り換え、端末売却、縛りなしプランへの変更がある。
解約を検討している場合は、まず自分の契約内容を確認し、解約金の内訳を把握することから始めましょう。解約のタイミングや乗り換え先を工夫することで、負担を大幅に減らせる可能性があります。
次の契約で後悔しないためにも、「安いWi-Fiの罠10選と正しい選び方」や「WiFi料金の見直しで年間5万円節約する方法」もあわせて参考にしてみてください。
乗り換え先をスマホキャリア別に比較したい方は、以下から最適な回線を診断できます。









