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スマートロックが反応しない原因はWi-Fi電波不足?Wi-Fi HaLowで解決する次世代の通信技術

スマートロックがうまく反応しない、遠隔操作ができない――そんな経験はありませんか?

スマートロックやIoTセンサー、監視カメラなどの通信トラブルの多くは、Wi-Fi電波の強度不足が原因です。特に玄関やドアは建物の端に設置されることが多く、ルーターから離れているため電波が届きにくい環境にあります。

Wi-Fi中継器やメッシュWi-Fiで対策する方法もありますが、設置の手間やコストがかかるのが悩みどころ。そこで注目されているのが、次世代のWi-Fi規格「Wi-Fi HaLow(ワイファイ・ヘイロー)」です。

この記事では、スマートロックが反応しない原因から、Wi-Fi HaLowの仕組み、従来のWi-Fi改善方法との違いまで、詳しく解説します。IoT機器の通信トラブルに悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

スマートロックが反応しない主な原因

まずは、スマートロックが正常に動作しない原因を確認しましょう。適切な対策を取るためには、原因の特定が重要です。

Wi-Fi電波強度の不足

スマートロックの動作不良で最も多い原因が、Wi-Fi電波強度の不足です。

玄関ドアは建物の端に設置されているケースが多く、リビングなどに設置したWi-Fiルーターから距離があります。さらに、壁や金属製のドアが電波を遮るため、スマートロック本体まで十分な電波が届きません。

一般的に、Wi-Fiの電波強度が-70dBmを下回ると通信が不安定になります。-80dBm以下では、接続が頻繁に切れたり、遠隔操作が効かなくなったりします。

電波強度は、スマートフォンのWi-Fi設定画面や専用アプリ(Wi-Fiミレル、Wi-Fi Analyzerなど)で確認できます。スマートロック設置場所の電波強度をチェックしてみましょう。

周波数帯による影響

Wi-Fiには主に2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯があり、それぞれ特性が異なります。

周波数帯メリットデメリット
2.4GHz帯障害物に強い、遠くまで届く電波干渉を受けやすい、速度が遅い
5GHz帯高速通信、電波干渉が少ない障害物に弱い、到達距離が短い

スマートロックのように壁を隔てた場所に設置する機器には、本来2.4GHz帯が適しています。ただし、2.4GHz帯は電子レンジやBluetooth機器と干渉しやすく、接続が不安定になることがあります。

Bluetooth接続の限界

Wi-Fi接続ではなくBluetooth接続のスマートロックの場合、通信範囲がさらに限定されます。

Bluetoothの通信距離は、見通しの良い野外で最大約100m程度ですが、室内では壁などの障害物により10m程度まで短くなります。ドアの外から操作しようとしても、電波が届かないケースが多く見られます。

遠隔操作機能を使いたい場合、Bluetooth接続だけのスマートロックでは不十分です。Wi-Fi接続やハブを介した接続が必要になります。

接続台数の上限

Wi-Fiルーターには同時接続台数の上限があります。家族のスマホやパソコン、タブレット、スマート家電など、多くの機器を接続していると、スマートロックの接続が不安定になることがあります。

一般的な家庭用ルーターの同時接続台数は10〜30台程度。最近はIoT機器が増えているため、知らないうちに上限に達しているケースもあります。

電池残量とファームウェア

Wi-Fi以外の原因として、スマートロック本体の電池切れやファームウェアの不具合も考えられます。

  • 電池残量の確認(管理画面やアプリで確認可能)
  • ファームウェアの更新状況
  • スマートロック本体の再起動
  • Wi-Fi設定のやり直し

これらを確認しても改善しない場合は、Wi-Fi環境そのものの見直しが必要です。

従来のWi-Fi改善方法とその課題

スマートロックの電波問題を解決するため、これまでは以下のような方法が取られてきました。

Wi-Fi中継器の設置

Wi-Fi中継器は、ルーターの電波を中継して遠くまで届ける機器です。コンセントに挿すだけで使えるため、導入が比較的簡単です。

メリット
  • 価格が安い(3,000円〜8,000円程度)
  • 設置が簡単
  • 既存のルーターをそのまま使える
デメリット
  • 通信速度が低下しやすい
  • 接続先の手動切り替えが必要な場合がある
  • 親機に負荷がかかる
  • 中継器から遠い場所では効果が薄い

中継器は手軽な解決策ですが、複数台設置すると設定が複雑になり、かえって通信が不安定になるケースもあります。

メッシュWi-Fiの導入

メッシュWi-Fiは、複数のルーターが連携して1つの大きなネットワークを構築する技術です。2020年代に入って急速に普及しています。

メリット
  • 接続先の自動切り替え
  • 通信速度が安定
  • 広範囲をカバー
  • 負荷分散で多数の機器に対応
デメリット
  • 価格が高い(15,000円〜40,000円以上)
  • 同一メーカーで揃える必要がある
  • 設置場所の検討が必要
  • 回線速度以上には速くならない

メッシュWi-Fiは中継器より高性能ですが、導入コストが高く、すべての家庭に必要とは限りません。

メッシュWi-Fiと中継器の併用は、設定が複雑になり通信が不安定になるため推奨されていません。どちらか一方を選ぶ必要があります。

ルーターの買い替え

Wi-Fi 6やWi-Fi 6E対応の最新ルーターに買い替える方法もあります。新しい規格のルーターは、通信速度や安定性が向上しています。

ただし、ルーターを新しくしても、物理的な電波の到達距離は大きく変わりません。2.4GHz帯や5GHz帯という周波数帯の特性は同じため、壁や距離による減衰は避けられません。

これらの従来の方法では、根本的な解決にならない場合もあります。そこで注目されているのが、まったく異なる周波数帯を使う「Wi-Fi HaLow」です。

Wi-Fi HaLow(802.11ah)とは?次世代IoT向けWi-Fi規格

Wi-Fi HaLow(ワイファイ・ヘイロー)は、2016年にWi-Fi Allianceが認定を開始した、IoT機器向けの新しいWi-Fi規格です。正式名称は「IEEE 802.11ah」といいます。

従来のWi-Fiが2.4GHz帯や5GHz帯を使うのに対し、Wi-Fi HaLowは920MHz帯(サブGHz帯)を使用します。この周波数帯の違いが、スマートロックをはじめとするIoT機器の通信問題を解決する鍵となります。

Wi-Fi HaLowの読み方と由来

「HaLow」は「ヘイロー」と読みます。天使の頭上に描かれる光輪(halo)から名付けられました。サブGHz帯の電波が広く遠くまで届く様子を、光輪に例えています。

Wi-Fi 4、Wi-Fi 5、Wi-Fi 6といった従来のWi-Fi規格とは異なり、「低速・長距離・省電力」という別の方向性を目指した規格です。

920MHz帯を使うメリット

920MHz帯は、日本では免許不要で使える周波数帯域です。この周波数帯には、従来のWi-Fiにはない大きな利点があります。

920MHz帯の特性

周波数が低いほど、電波は以下の特性を持ちます。

  • 遠くまで届きやすい
  • 障害物を回り込みやすい(回折性が高い)
  • 壁や金属を透過しやすい
  • 減衰しにくい

2.4GHzや5GHzと比較して、920MHz帯は約10倍の透過性を持つとされています。

この特性により、Wi-Fi HaLowはコンクリート壁や金属製のドア越しでも通信が可能です。玄関のスマートロック、屋外の監視カメラ、地下室のセンサーなど、従来のWi-Fiでは届かなかった場所でも安定した通信を実現します。

Wi-Fi HaLowの5つの特徴

Wi-Fi HaLowには、IoT機器に最適な5つの特徴があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

【特徴1】驚異的な通信距離:最大1km以上

Wi-Fi HaLowの最大の特徴は、その圧倒的な通信距離です。

Wi-Fi規格通信距離(目安)周波数帯
従来のWi-Fi(2.4GHz)屋内:約50m
屋外:約100m
2.4GHz
従来のWi-Fi(5GHz)屋内:約30m
屋外:約50m
5GHz
Wi-Fi HaLow屋内:約300m
屋外:約1km以上
920MHz

見通しの良い屋外環境では、1km以上の通信が可能です。実際の導入事例では、NTT中央研修センタ内で数百メートル離れた養魚場や農場の監視カメラと通信できることが確認されています。

従来のWi-Fiでは2階建ての家でも電波が届かない場所がありましたが、Wi-Fi HaLowなら1台のアクセスポイントで広範囲をカバーできます。

【特徴2】省電力設計:バッテリー駆動で数年間稼働

Wi-Fi HaLowは、TWT(Target Wake Time)という技術により、極めて低い消費電力を実現しています。

TWTでは、デバイスが通信しない時間帯はスリープ状態を維持します。必要なときだけ起きて通信するため、電池の消耗を大幅に抑えられます。

実際に、屋外に設置したWi-Fi HaLow対応カメラを、ソーラーパネルで得られる電力だけで稼働させる実証実験が行われています。センサー類なら、モバイルバッテリーで数年間の稼働が可能です。

スマートロックのようにバッテリー交換の頻度を減らしたい機器には、大きなメリットです。

【特徴3】高いスループット:動画伝送も可能

「長距離通信できるなら速度が遅いのでは?」と思われるかもしれませんが、Wi-Fi HaLowは数Mbps〜数十Mbpsの速度を実現します。

LoRaやSigfoxといった他のLPWA(低消費電力広域通信)規格が数十kbps程度なのに対し、Wi-Fi HaLowは100倍以上の速度です。

通信規格最大速度用途
LoRa〜50kbpsセンサーデータのみ
Sigfox〜100bpsセンサーデータのみ
Wi-Fi HaLow数Mbps〜数十Mbpsセンサー+画像+動画

この速度があれば、監視カメラからのリアルタイム動画伝送や、センサーデータと画像の同時送信が可能です。スマートロックの操作履歴や画像記録も、スムーズに送信できます。

【特徴4】多数同時接続:最大8,000台以上

Wi-Fi HaLowは、1台のアクセスポイントに最大8,000台以上のデバイスを同時接続できます。

従来のWi-Fiルーターは、家庭用で10〜30台、業務用でも1,000台程度が上限でした。Wi-Fi HaLowなら、工場内の多数のセンサー、スマートシティの各種IoT機器など、大規模な接続に対応します。

一般家庭でも、将来的にスマート家電が増えることを考えると、余裕のある接続台数は安心材料になります。

【特徴5】免許不要で自営網を構築

Wi-Fi HaLowは、従来のWi-Fiと同様に免許不要のアンライセンスバンドを使用します。

企業や個人が自由にアクセスポイントを設置し、自営のネットワークを構築できます。携帯電話のように通信事業者との契約や月額料金は不要です。

  • 工事や申請が不要
  • 月額費用がかからない
  • 独自のネットワークを自由に設計
  • セキュリティを自社で管理

これらの特性により、Wi-Fi HaLowは初期コストとランニングコストを抑えた導入が可能です。

Wi-Fi HaLowとスマートロックの相性

Wi-Fi HaLowの特徴は、スマートロックが抱える課題と見事にマッチしています。

玄関ドアまで確実に電波が届く

920MHz帯の高い透過性により、リビングに設置したルーターから、壁を隔てた玄関ドアまで電波が届きます。

従来のWi-Fiでは-80dBm以下だった場所でも、Wi-Fi HaLowなら-50dBm〜-60dBm程度の良好な電波強度を確保できます。

鉄製のドアや分厚いコンクリート壁がある建物でも、電波の回り込みにより安定した通信が可能です。

屋外設置のスマートロックにも対応

門扉や倉庫、離れなど、建物の外に設置するスマートロックでも、Wi-Fi HaLowなら通信できます。

屋外では見通しが良いため、数百メートル離れた場所でも接続可能です。防犯カメラと組み合わせて、遠隔で施錠状況と映像を確認する使い方もできます。

電池持ちが大幅に向上

スマートロックの運用で面倒なのが、定期的な電池交換です。Wi-Fi HaLowの省電力性により、電池交換の頻度を大幅に減らせます。

従来のWi-Fi接続で3〜6ヶ月だった電池寿命が、Wi-Fi HaLowなら1年以上に延びる可能性があります。

他のIoT機器との統合

Wi-Fi HaLowは、スマートロックだけでなく、他のスマートホーム機器との統合にも優れています。

  • 監視カメラ
  • ドアセンサー
  • 温湿度センサー
  • 煙感知器
  • スマート照明

これら全てを1つのWi-Fi HaLowネットワークで管理できます。Matterなどのスマートホーム統一規格とも連携可能です。

Wi-Fi HaLowの活用シーン

Wi-Fi HaLowは、スマートホーム以外にも様々な場面で活用が期待されています。

スマートホーム・マンション

家全体をカバーする通信インフラとして、Wi-Fi HaLowは理想的です。

  • 玄関のスマートロック
  • 各部屋のエアコン・照明制御
  • 屋外の防犯カメラ
  • 庭の散水システム
  • 車庫のシャッター

1台のアクセスポイントで、2階建て〜3階建ての戸建て全体をカバーできます。マンションでも、各戸に1台設置すれば全室をカバー可能です。

スマートファクトリー(工場)

広大な工場内では、配線工事が困難な場所が多く存在します。Wi-Fi HaLowなら、無線で広範囲をカバーできます。

  • 機械の稼働状況監視
  • 在庫管理システム
  • 作業員の安全管理
  • 入退室管理(スマートロック)

金属製の設備が多い工場でも、920MHz帯なら電波が届きやすく、安定した通信が可能です。

スマート農業

広大な農地では、有線での配線は現実的ではありません。Wi-Fi HaLowなら、1kmを超える範囲をカバーできます。

  • 温度・湿度・土壌水分センサー
  • 害獣監視カメラ
  • ハウスの環境制御
  • 倉庫のスマートロック

実際に、果樹園や養魚場での実証実験が行われており、有効性が確認されています。

スマートシティ・インフラ監視

都市インフラの監視にも、Wi-Fi HaLowは活用されています。

  • 街灯の制御
  • 駐車場の空車検知
  • 河川の水位センサー
  • 公共施設の入退室管理

自治体が主体となって導入する事例が増えており、地域の活性化にも貢献しています。

Wi-Fi HaLow対応製品の現状

Wi-Fi HaLowは新しい規格のため、対応製品はまだ限られています。2025年1月時点での主要製品を紹介します。

Wi-Fi HaLow対応ルーター

ビーマップ × Edgecore「EAP112」

2024年夏に発売された、日本初の本格的なWi-Fi HaLow対応ルーターです。

対応規格

Wi-Fi 6、Wi-Fi HaLow、4G LTE、BLE、Zigbee、Thread

特徴

Matter対応、動作温度範囲-30〜50℃、防塵防水、メッシュ機能搭載

用途

スマートホーム、工場、屋外設置

複数の通信規格に対応しているため、既存のIoT機器も統合して管理できます。

AsiaRF「ARFHL-WHM」

Wi-Fi HaLow認定を受けた小型IoTゲートウェイです。

サイズ

11.8×8.66×3.5cm

接続台数

最大8,000台以上

通信距離

1km以上(屋外)

産業用制御向けに設計されており、信頼性の高い通信を提供します。

Wi-Fi HaLow対応デバイス

Dynalink「CAM2301」(Webカメラ)

Wi-Fi HaLowアンテナ一体型のWebカメラです。通常のWi-Fiでは届かない遠距離からでも、映像を安定して送信できます。

古野電気「Furuno Wireless Camera」

定点監視用のWi-Fi HaLow対応カメラです。屋外設置にも対応しています。

ビート・クラフト「IoTボード」

各種センサーを接続できるIoTボードです。Wi-Fi HaLowで遠隔地のデータを収集できます。

現時点では、Wi-Fi HaLow対応のスマートロック製品は市販されていません。ただし、今後の製品化が期待されており、各メーカーが開発を進めています。

体験できる施設

Wi-Fi HaLowを実際に体験できる施設があります。

νLab(ニューラボ)- 東京都調布市

一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)と802.11ah推進協議会が運営する体験施設です。事前予約すれば誰でも見学できます。

  • Wi-Fi HaLow対応機器の展示
  • 実際の通信デモ
  • 農業・工場での活用例紹介
  • 専門家による説明

導入を検討している企業や個人は、実際に体験することで具体的なイメージを掴めます。

Wi-Fi HaLow導入時の注意点

Wi-Fi HaLowには多くのメリットがありますが、導入前に知っておくべき注意点もあります。

通信速度は従来のWi-Fiより遅い

Wi-Fi HaLowの通信速度は、最大でも数十Mbps程度です。

規格最大速度(理論値)
Wi-Fi HaLow数Mbps〜数十Mbps
Wi-Fi 6(2.4GHz)約600Mbps
Wi-Fi 6(5GHz)約1200Mbps
Wi-Fi 7最大46Gbps

4K動画のストリーミングやオンラインゲームなど、高速通信が必要な用途には向きません。Wi-Fi HaLowは、IoT機器向けの「低速・長距離・省電力」に特化した規格です。

スマートロックの操作や監視カメラの映像伝送には十分な速度ですが、パソコンやスマホの高速通信には従来のWi-Fiを使う必要があります。

対応機器がまだ少ない

2025年1月時点では、Wi-Fi HaLow対応製品は限られています。

  • スマートロック:未発売
  • ルーター:数機種のみ
  • センサー類:限定的
  • カメラ:一部メーカーのみ

普及には時間がかかる見込みですが、Wi-Fi Allianceによる認定プログラムが進んでおり、今後対応製品が増えていくことが期待されます。

導入コストが高め

Wi-Fi HaLow対応ルーターは、従来のWi-Fiルーターより高価です。

製品価格帯
一般的なWi-Fiルーター5,000円〜20,000円
メッシュWi-Fi15,000円〜40,000円
Wi-Fi HaLow対応ルーター50,000円〜100,000円以上

ただし、中継器を複数台設置したり、配線工事を行ったりするコストと比較すれば、トータルでは安くなる場合もあります。

今後の普及により価格は下がっていくと予想されます。急ぎでなければ、様子を見るのも一つの選択肢です。

既存のWi-Fiと併用が必要

Wi-Fi HaLowは、スマホやパソコンなどの高速通信には向きません。そのため、以下のような使い分けが必要です。

  • スマホ・PC・タブレット → 従来のWi-Fi(2.4GHz/5GHz)
  • スマートロック・センサー・カメラ → Wi-Fi HaLow

2つのネットワークを管理する必要があるため、設定や運用がやや複雑になります。

今すぐできるスマートロックのWi-Fi改善策

Wi-Fi HaLow対応製品が普及するまでの間、従来の方法でWi-Fi環境を改善することも検討しましょう。

ルーターの設置場所を見直す

ルーターの設置場所を変えるだけで、電波状況が改善することがあります。

良い設置場所
  • 家の中心に近い場所
  • 床から1〜2mの高さ
  • 周囲に障害物がない
  • 電子レンジから離れている
悪い設置場所
  • 収納棚の中
  • 床に直置き
  • 金属製の家具の近く
  • 水槽や水回りの近く

可能であれば、スマートロックに近い場所にルーターを移動させるのが最も効果的です。

2.4GHz帯を使用する

スマートロックには、5GHz帯より2.4GHz帯の方が適しています。

ルーターの設定画面で、2.4GHz帯のSSIDを有効にし、スマートロックを2.4GHz帯に接続しましょう。ただし、電波干渉が多い環境では、かえって不安定になることもあります。

Wi-Fi中継器を活用する

予算を抑えたい場合は、Wi-Fi中継器が手軽な解決策です。

玄関とルーターの中間地点に中継器を設置することで、スマートロックまで電波が届きやすくなります。3,000円〜8,000円程度で購入できます。

ただし、デュアルバンド同時接続に対応していない中継器は、通信速度が半減するため注意が必要です。

メッシュWi-Fiを検討する

家全体でWi-Fi環境を改善したい場合は、メッシュWi-Fiが効果的です。

初期投資は高くなりますが、スマートロックだけでなく、他の部屋のWi-Fi環境も同時に改善できます。将来的にスマート家電を増やす予定があるなら、検討する価値があります。

工事不要でWi-Fi環境を整えたい方は、ホームルーターという選択肢もあります。コンセントに挿すだけで使えるため、賃貸住宅にもおすすめです。

光回線の見直し

そもそものインターネット回線が遅い場合、ルーターを変えても根本的な解決にはなりません。

現在使っている回線の速度に不満がある方は、光回線の乗り換えも検討しましょう。最新のWi-Fi 6対応ルーターとセットで提供している光回線もあります。

よくある質問(FAQ)

Wi-Fi HaLowは今すぐ使えますか?

対応ルーターは一部メーカーから発売されていますが、スマートロックなどの対応デバイスはまだ市販されていません(2025年1月時点)。今後の製品化が期待されています。業務用途では、センサーやカメラなどの対応製品が先行して導入されています。

Wi-Fi HaLowと従来のWi-Fiは同時に使えますか?

はい、同時に使用できます。Wi-Fi HaLowは920MHz帯、従来のWi-Fiは2.4GHz帯/5GHz帯と周波数が異なるため、電波干渉はほとんど発生しません。IoT機器にはWi-Fi HaLow、スマホやPCには従来のWi-Fiという使い分けが推奨されます。

Wi-Fi HaLowの通信距離は本当に1kmですか?

屋外の見通しの良い環境では、1km以上の通信が可能です。ただし、室内では壁などの障害物により通信距離は短くなります。それでも従来のWi-Fiの3〜10倍程度の距離をカバーできます。実測では、鉄筋コンクリート建物内で数百メートルの通信に成功した事例もあります。

スマートロックが反応しない場合、まず何を確認すべきですか?

以下の順序で確認してください。①スマートロックの電池残量、②スマホのWi-Fi/Bluetooth設定、③Wi-Fi電波強度(-70dBm以上が目安)、④ルーターの再起動、⑤スマートロック本体の再起動。これらを試しても改善しない場合は、Wi-Fi環境の見直しが必要です。

Wi-Fi中継器とメッシュWi-Fi、どちらがおすすめですか?

予算を抑えたいなら中継器、快適性を重視するならメッシュWi-Fiがおすすめです。1〜2部屋だけ電波が届かないなら中継器で十分ですが、家全体をカバーしたい場合や複数の機器を接続する場合はメッシュWi-Fiが適しています。中継器は3,000円〜、メッシュWi-Fiは15,000円〜が目安です。

Wi-Fi HaLowは5Gと何が違いますか?

5Gは携帯電話回線の規格で、高速・大容量通信を目指しています。一方、Wi-Fi HaLowは低速・長距離・省電力に特化したWi-Fiの一種です。5Gは通信事業者との契約が必要ですが、Wi-Fi HaLowは免許不要で自由に使えます。目的が異なるため、どちらが優れているというわけではありません。

マンションでもWi-Fi HaLowは効果がありますか?

はい、効果的です。鉄筋コンクリート構造のマンションでも、920MHz帯は壁を透過しやすいため、従来のWi-Fiより広範囲をカバーできます。ただし、隣接住戸との電波干渉には注意が必要です。将来的に多くの住戸がWi-Fi HaLowを使うようになると、チャンネル設定などの調整が必要になる可能性があります。

Wi-Fi HaLowのセキュリティは安全ですか?

Wi-Fi HaLowは、WPA3など最新のセキュリティ規格に対応しています。従来のWi-Fiと同等以上のセキュリティレベルを確保できます。ただし、IoT機器はハッキングの標的になりやすいため、定期的なファームウェア更新や強固なパスワード設定など、基本的なセキュリティ対策は必須です。

まとめ:Wi-Fi HaLowはスマートロックの救世主になるか

スマートロックが反応しない原因の多くは、Wi-Fi電波強度の不足です。従来のWi-Fiでは、玄関ドアのような建物の端まで電波が届きにくく、中継器やメッシュWi-Fiでの対策が必要でした。

Wi-Fi HaLow(802.11ah)は、920MHz帯という低い周波数を使うことで、1km以上の長距離通信と高い透過性を実現した次世代規格です。壁や金属を透過しやすく、省電力でバッテリー駆動にも適しています。

Wi-Fi HaLowの主な特徴
  • 通信距離:最大1km以上(屋外)
  • 省電力:TWTによりバッテリー寿命が大幅延長
  • 高い透過性:壁や金属を透過しやすい
  • 多数接続:最大8,000台以上
  • 免許不要:自営網を自由に構築可能

2025年1月時点では対応製品が限られていますが、今後の普及が期待されています。スマートホーム、工場、農業、スマートシティなど、様々な分野での活用が進んでいます。

Wi-Fi HaLow対応製品が普及するまでの間は、ルーターの設置場所見直し、Wi-Fi中継器、メッシュWi-Fiなどの従来の方法で対策しましょう。また、インターネット回線そのものの見直しも効果的です。

Wi-Fi HaLowは、IoT機器の通信問題を根本から解決する可能性を秘めた技術です。スマートロックをはじめとするIoT機器の普及とともに、Wi-Fi HaLowも急速に広がっていくでしょう。

快適なスマートホーム環境を実現するために、最新のWi-Fi技術にも注目していきましょう。

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